看護学部

2023年4月開設

看護学部FACULTY OF NURSING

看護学科

健康的な暮らしを支え、 人と地域に貢献する。

様々なライフステージや健康レベルに応じて一人ひとりの健康的な暮らしを支援する看護職。
どのような時代でも変わらないその役割は、
超高齢化社会が進むこれからの日本において、ますますニーズが高まっていくことでしょう。
2 0 2 3 年4 月に誕生した本学部は、地域医療の観点を大切にしたカリキュラムを構築すると共に、
本学文系3 学部と横断的に学べることで、看護学を中心に幅広い視野を育むことができます。
さらに、看護師と同時に保健師を目指すこともできる本学部。
これからの地域医療を支えられる人材へと着実に成長できる最良の教育環境が整っています。

学部長メッセージ

これからますます地域に貢献できる保健
師・看護師役割を統合して果たせる看護職
が必要となります

学部長 堤 由美子(精神看護学分野教授)

本学部は、今後の社会的変化を踏まえ地域に貢献できる看護職の養成を目指しています。そこで、地域看護の創造的展開に有効な「まちづくり概論」や「地域経済論」等の多彩な教育科目を学べるようにしています。また1 年次から地域で暮らす人々を全人的に理解するための「地域探索」と「暮らし探索」の2 つのフィールドワークを実施しています。さらに看護職として“ いのちをとうとび、はぐくみ、つなぐ”基本的姿勢を獲得できるように、「いのちをはぐくむ地球」「地球で生きるいのち」等、本学部独自の科目を開講しています。以上のように、本学部の明確な人材養成像を基に看護教育カリキュラムを構築し、熱意ある教職員が学生の学びをきめ細やかにサポートしています。是非、一緒に学びましょう。


独自の体系的な教育カリキュラム

保健師と看護師の役割を統合して果たせる看護実践能力を育成するために、“健康から不健康に至るあらゆる健康レベルの人々”を対象とする看護実践を体系的に学ぶ独自のカリキュラムの枠組み、つまり、【健康増進看護】【健康回復看護】【長期療養生活看護】を編成しています。これにより、教育内容の重複を防ぎ、学生が看護実践の基本構造を明確に理解し、効果的な学習を実現できるようにしています。

経験豊富な専任教員を配置

国内外における豊富な実務経験と教育経験を有する専任教員が、看護学生の指導を行います。体験談などを交えて看護の実際を学ぶことで、看護学への理解が深まり、学ぶモチベーションも高まります。

視野が広がる学部横断的な学び

経済学部・福祉社会学部・国際文化学部の3学部の学生と共に共通教育科目や専門教育科目を学ぶことができます。学部の枠を越えて学ぶことで視野が広がり、将来地域社会で活躍するためのジェネリック・スキルも身につきます。

多職種連携・協働による地域包括ケアを学べる

療養者の支援に携わる多職種が連携・協働するさまざまな現場で、地域包括ケアの実際を学ぶことができます。療養者が自分らしく暮らすためのサポートができ、そういった支援を通して地域貢献できる看護人材へと成長していきます。

少人数教育を実現するアドバイザー教員制を導入

学生へのきめ細かな指導を行うとともに、修学や学生生活に関する相談をしやすい環境づくりのために、アドバイザー教員制を導入しています。
アドバイザー教員1 人に対して1 学年4~5 名という少人数であることもポイントです。

卒業後に看護職として活躍する場の例
病院・診療所

患者さんの療養の世話、診療の補助業務などを行います。

保健所・市区町村

地域住民を対象とした健康保持や健康増進を支援します。

訪問看護ステーション

家庭を訪問して療養生活を支援します。

海外での活動

国際機関での勤務やボランティア活動を行います。

坂之上キャンパス及び
伊敷キャンパスの授業利用について

1 年次前期は週の1日だけ伊敷キャンパスで専門科目を履修し、それ以外の曜日は坂之上キャンパスでの共通教育科目と専門基礎科目の履修をします。1 年次後期は週3日を伊敷キャンパス、残りの2日を坂之上キャンパス、2 年次以降は伊敷キャンパスを拠点として学習していきます。

授業紹介

成育健康回復ケア論

鳥越 郁代 教授

成育過程にある対象者の健康課題を理解し、看護について考えます
成育健康回復ケア論Ⅰは、2 年次に学ぶ6つの「健康回復ケア論」の1つです。この科目では、子ども・子育て期を含め次世代育成サイクルにある人々が抱える健康課題や看護について、身体・心理・社会文化的など多様な側面から考えます。生まれて間もない新生児から乳幼児・学童期・青年期を経ておとなになるまでの人々や、新しい世代を産みはぐくむ妊娠・出産・産後・子育て期にある人々の身体・心理・社会文化的などの特徴を理解し、それぞれの過程がより健康的な状態で経過できるような看護とはどのようなものかについて、1 年次に学んだ共通教育科目を含む「看護構想科目」「看護実践コア科目」「看護実践能力育成科目」で得た知識も活用しながら考えます。授業の中では、次世代育成サイクルにある人々の多様な健康課題を取り上げながら、様々な視聴覚教材の活用やゲストスピーカー( 現場で活躍する看護師等)による講義を通して、学生がより実践的、主体的に学習に取り組んでいくことができるように工夫しています。
分娩の一連の流れについて学習しました

看護学科2年 宮島 花凜さん(鹿児島情報高等学校出身)

実際に骨盤の模型や胎児の人形で、分娩の際に母親のお腹の中で胎児がどのような胎位や回旋をしているかを目で見て複雑な動きを理解出来ました。分娩時には母親の全身状態や精神状態に、分娩に関わる医療者や家族も関与するため、それらを含めてアセスメントする事を学びました。

新入生ゼミナール

山田 巧 教授

大学生・社会人として身に付けるべき基本的スキルを学びます
看護学科では地域の方々を支えるためのシステムや地域特性を調査するフィールドワークを行います。住民にインタビューを行い、文献で調べた地域の特徴とともにレポート
を作成し、プレゼンテーションするというものです。これらのフィールドワークを1 年次早期に取り入れることで、多様な地域の特徴を知り、人々の地域での暮らしに関心をもてるようになることを期待しています。これらのフィールドワークに向けて、まずは学士課程の学生としての学び方、ICT を活用した学修支援ツールの活用の方法、レポートの書き方やレポート作成に役立つための文献検索や資料収集の方法について学習していきます。
アンテナを立てて物事を見つめる姿勢を学ぶ

看護学科2年 河野 李桜さん(加治木高等学校出身)

新入生ゼミナールでは、4 年間で学ぶ看護学の概要が示され、自分なりにつかむことができました。ひとコマひとコマの授業が国家資格を取得するためだけでなく、授業を通して得られる知識や考えは将来、社会にでて働くうえで必要不可欠なものであることを再認識できる授業内容でした。

クローズアップ 授業

【〜暮らし探索フィールドワーク〜地域に暮らす人々の語りを傾聴し、看護の対象となる地域の人々への理解を深めます】

フィールドワークにより高齢者の暮らしを見て、語りを聴く体験を通して、地域における高齢者の多様な暮らしぶりを理解し、高齢者のQOL についての各自の視点や考え方を深めて看護の対象を理解することを目的にした科目。

【発表時の様子】

暮らし探索フィールドワーク発表会では、インタビューさせて頂いた方の「ライフストーリー」「地域で生活する高齢者の暮らし」についてグループごとに発表しました。地域で暮らしている方々のライフストーリーを直に伺う機会を得て「地域で暮らす人」や「地域性」「通いの場の特性」を具体的に濃密に学ぶことができ、発表やポスターは約1年間看護学部生として学んできたことも統合された内容でした。

【STUDENT’S VOICE 】

看護学科2年 須網 そらさん(宮崎県・小林高等学校出身)

入念な事前学習の後、地域で暮らす高齢者の方々が、どのような思いで生きてこられたのか、暮らしの場に訪問し、インタビューさせて頂きました。発表会では、グループそれぞれの学びを共有し、地域で暮らす方々への理解をさらに深めることができました。