音楽学科

音楽学科で学ぶこと

「音楽を学ぶ」ということは、演奏技術の向上だけでなく、楽曲を深く理解し、表現するための様々な知識を習得することです。たとえば「Cantabile」の「巧みに歌う」という意味を深く理解するためには、実技科目に加え、音楽理論や音楽史、さらに音楽以外の領域も学ぶことが必要となります。このような学際的な知識を身につけることが出来るのも、総合大学である本学だからこその強みとなっています。

学びのポイント

国際レベルで活躍できる演奏技術を持つ人材、音楽文化の創造と発展に寄与する人材など、優れた音楽人を育成するために、「学生一人ひとりが、学内外において活動する場を持つ」をモットーとしています。学内の音楽教育施設の充実はもちろん、学内外の演奏会も数多く催されるなど、実践的に音楽を学べる環境です。音楽界の第一線で活躍してきた講師陣から直接学ぶことで、技術・知識と共に意識も高まり、より高度なレベルの音楽人へと成長することができます。

学生の声

音楽学科2年/ピアノ演奏家課程
福原 モネさん( 松陽高等学校出身)

鹿児島で唯一の音楽学科がある大学なので、幼い頃からピアノを続けてきた私は「ここで学び続けよう」と決心しました。これまでにアンサンブルを通して「音のコミュニケーション」を学んだことが印象的で、今は指揮法を学ぶことに興味があります。タクトの振り方の違いでどのように演奏が変わるのかを学びたいです。

音楽学科4年/管弦打楽器演奏家課程
田中 友也さん( 松陽高等学校出身)

私は、本学科で音楽の奥深さを実感してきました。例えば、バロック音楽に触れる機会が増えたことで現代とは違う奏法を学んだり、ゼミで作曲活動に取り組み、音楽の新しい面白さにも出会いました。卒業後はドイツ留学を目指しているので、チューバの練習やドイツ語学習と共にもっと広く音楽を追究したいと思います。

音楽学科3年/作曲コース
丸岡 優月さん( 南大隅高等学校出身)

本学科の特徴のひとつは、演奏会のように人前で発表する機会が多いことです。私はそういった機会に聴いてくださる方の笑顔を見て、音楽と気持ちの関連性に興味を持ち
心理学も学んでみたいと思いました。今後は音楽療法の資格取得を目指しています。音楽には人を幸せにする力がある。そう信じて、日々学び続けています。

音楽学科4年/声楽コース
島中 輝士風さん( 宮崎県 宮崎学園高等学校出身)

国内外で活躍されていた先生方の熱心かつ丁寧なレッスンを学生一人ひとりが受けられるという点で、本学の音楽学科はとても恵まれた教育環境です。私自身の実感としても、ジャンルに合わせた歌い方ができるようになったり、和声や和音の理解が深まったりと、技術・知識共に大きく成長していると感じています。

卒業生メッセージ

一人でも多くの生徒たちに、音楽の素晴らしさを伝えていきたい。

森 友和さん
音楽学科 2018年3月卒業(鹿児島城西高等学校出身)
勤務先:鹿児島県立加治木特別支援学校

私は、音楽学科で学ぶ中で「若い人たちに音楽の楽しさを知ってほしい」という想いが芽生え、教員になる道を選択しました。卒業してから現在までに赴任先として4校経験してきましたが、それぞれの学校で音楽の素晴らしさ・楽しさを伝えられた実感があります。現在の勤務先は特別支援学校なので病弱な生徒や肢体不自由の生徒を受け入れており、私は重度障害のクラスを担当しています。音楽の授業では、私の演奏に生徒たちが目を輝かせて表情豊かに応えてくれるので、それまでとはまたひと味違う「音楽を教える喜び」を感じられる毎日です。これからも変わらずに生徒たちに音楽の素晴らしさを伝えながら、特別支援教育に関する資格取得も目指したいと思います。

コース制度・就職・資格

めざせる免許・資格
● 中学校教諭一種免許状(音楽) ● 高等学校教諭一種免許状(音楽)
● 司書教諭  
就職先一覧 (2023年3月卒業生)

鹿児島県教員(中学校音楽)・島村楽器・自衛隊一般曹候補生(音楽隊)・河合楽器製作所・鹿児島くみあいチキンフーズ・南日本銀行 他

経験と成長に、熱を。

JR九州と協働でウォーキングイベントを企画・実施

指宿市で開催されたJR九州のイベント「駅長おすすめのJR九州ウォーキング秋編」において、音楽学科の学生がコース企画、ポスター&マップ作成に携わり、さらにチェックポイントでの生演奏も行いました。JR指宿駅ではユーフォニアム・デュオと木管五重奏、指宿市考古博物館(時遊館COCCOはしむれ)では声楽アンサンブル、ピアノ連弾、ヴァイオリン・デュオなど、総勢2 2 名が演奏を披露。イベント参加者はもちろん、観光客や地域住民の方々も演奏に聴き入ってくださり、音楽の素晴らしさと聴衆に届ける喜びを改めて実感できる機会となりました。

センテラス天文館の開業1周年記念イベントに出演

地域と連携した「音楽によるまちづくり」の一環として、センテラス天文館1階広場で開催された「センテラス 1st Anniversary」に参加。金管五重奏と声楽のアンサンブルを披露しました。商業施設ということもあり、聴衆が聴き馴染みのある楽曲を披露し、時折り手拍子で参加される方もいらっしゃるなど、たくさんの方々に楽しんでいただくことができました。参加した学生は「地域の皆さんに聴いていただけて嬉しかった」「音楽が伝わっていることを肌で感じられた」「今後も積極的に演奏会に参加したい」と様々なことを感じることができたようです。

クローズアップ

学内外で開催される演奏会で経験を積む

音楽学科では器楽コース(ピアノ・管弦打楽器)、声楽コース、作曲コースのすべての学生が演奏発表や作品発表の機会をもてるように、学生定期演奏会、吹奏楽定期演奏会、ピアノの祭典、声楽演奏会、卒業演奏会などを開催しています。多彩な曲目に取り組む経験を通し、演奏の技術と質の向上を目指しています。

ゼミ紹介

作曲活動の実践演習

久保 禎教授

音楽に寄せる想いを具体化し、自作品による表現として発表する。

「情報収集」「分析・理解・批評」「プレゼンテーション」「ディスカッション」の4つを柱としながら、各人が興味のある作曲家や作品について理解を深め、作曲・編曲の実習を通して自身の表現世界を形にする能力を磨いていきます。ゼミ生の志向するジャンルは様々で、クラシックはもちろん、ジャズやロック、アニメソング、ヒーリングなど幅広く扱うので、一人ひとりの表現や知識の幅も広がると思います。

先生の助言が技術の向上につながっていると実感しています。

音楽学科3年 橋本 嵐さん(福岡県 博多青松高等学校出身)

私はゼミに入る前から自分が編曲した作品を久保先生に見ていただき、指導していただいていました。とても説得力のあるアドバイスのおかげで編曲技術が向上した実感があったので、先生から多くを学びたいと思っています。作曲や編曲を学ぶと楽曲を分析する力にもつながるので、今後も積極的に学び続けたいです。


身体で感じ、心で奏でる

馬原 裕子 准教授

一人ひとりの個性を大切に、声楽の表現スキルを高める。

声楽は、身体を楽器にして表現するもの。それぞれ違う楽器を持ち、個性を有しているからこそ、人間性や創造性、五感、そして本能的なひらめきを大切にしています。まずはそれぞれの想いを声に乗せることを意識しながら声楽のテクニックを学び、表現する喜びを感じてほしいと思っています。また、積極的に演奏活動に取り組むことで自己プロデュースをする力も養っていってほしいです。

音楽の知識や技術はもちろん、人間性も磨いていきたいです。

音楽学科3年 和田 創太さん(鹿屋工業高等学校出身)

声楽の技術を高めるための発声や発音、自分なりの音楽表現を研究し、馬原先生からアドバイスやコツを教えていただいています。少人数かつ具体的にご指導いただいているので、自身の成長を日々実感できます。「音楽には人柄が出る。だから人間性を磨くことも大切」と先生から言われたことがとても印象的でした。