世界のことも地域のことも学び、広い視野を持ってまちづくりに関わりたい。
国際文化学科 3年 山口 さくらさん(出水高等学校出身)
国際文化学科と聞くと外国のことを学ぶイメージが強いと思いますが、同時に日本のことも学べる点が私は好きです。特に鹿児島の歴史のように地域について学び、それを「まちづくり」につなげていくことにとても興味があります。これまで「地域から世界へ」や「地域創生」という授業を通して企業の方や日置市長のお話を聴く機会がありました。その中で自分が共感できるポイントが見つかると視野や考え方が広がり、自身と向き合うきっかけになっていると思います。
国際文化学科で学ぶこと
鹿児島で活躍し、この地から世界へ活躍の場を広げるために、国際文化学科では鹿児島、日本、そして世界について学びます。地域と世界の接点となるのは言語と文化です。それらをそれぞれ深く学ぶために「日本語・日本文化コース」「アジア言語・文化コース」「英語・欧米文化コース」「考古・歴史コース」の4コースを用意。自国と諸外国を関連づけて学ぶことにより、ローカルの観点とグローバルな観点で物事を見つめることのできる知識と能力を身につけられます。
学びのポイント
学びの土台をつくるために、全学生が1年次から少人数制のゼミに所属。その上で、多様な授業の学びから興味・関心の幅を広げ、積極的に学外に出て実習形式で学びます。フィールドワーク、海外留学、国内外のインターンシップなどの機会を通じて、プレゼンテーションの技術やコミュニケーション力といった社会人に必要な能力を習得。また、中学・高校の国語と英語の教員免許、司書・司書教諭、博物館学芸員、日本語教員の資格も取得できます。
卒業生メッセージ
留学の経験と学科での学びが、進むべき道を示してくれました。
小森園 真由さん
国際文化学科 2020年3月卒業(伊集院高等学校出身)
勤務先:株式会社 島津興業 仙巌園
私は在学中に中国の大連外国語大学へ1年間留学し、中国の文化や言語に興味が深まる一方で、もっと多くの人に日本や地元・鹿児島のことを知ってほしいとも思いました。そんな留学を通して気づいた自分の意志を大切にして就職活動に臨み、一時は日本語教員になることも考えましたが、最終的には「鹿児島の魅力を伝えていきたい」と決意して株式会社島津興業へ入社しました。国際文化学科では語学や観光学を学び、それらは現在の業務に直結していると思います。また、ゼミ活動で資料作成やプレゼンテーションに取り組み、自分で考えて動く姿勢が身につきました。そういった主体性も自身の仕事に対する意識につながっていると感じています。
めざせる免許・資格
● 中学校教諭一種免許状(英語) | ● 中学校教諭一種免許状(国語) |
● 高等学校教諭一種免許状(英語) | ● 高等学校教諭一種免許状(国語) |
● 博物館学芸員 | ● 司書 |
● 司書教諭 | ● 日本語教員養成課程 |
就職先一覧 (2023年3月卒業生)
Misumi・南九州酒販・スズキ自販鹿児島・ハンズマン・JR九州ホテルズ・指宿白水館・城山観光・島津興業・JA南さつま・鹿児島県教員(中学校英語)・鹿児島県教員(中学校国語)・鹿児島城西高等学校・鹿児島情報高等学校・鹿児島県職員(警察事務)・鹿児島市消防局・薩摩川内市役所・日置市役所・南日本くみあい飼料・ソニーセミコンダクタ・マニュファクチャリング・鹿児島銀行 他
経験と成長に、熱を。
日本語教員を目指す学生と技能実習生の交流会
2022年度より、国際文化学科の学生とカミチクグループの技能実習生との交流会が始まりました。初開催となった当日は、同社のインドネシアとベトナム国籍の技能実習生や国際文化学科で日本語教員を目指す学生らが参加。早口言葉や指を使った数字の数え方を利用したゲーム、日本で変だと感じたことをグループで紹介して一番面白い内容を発表するなど、会話を楽しみながら交流を行いました。参加した学生は「親しみやすい方ばかりで楽しく、貴重な学びの機会になった」と話し、今後はスポーツやバーベキューなども取り入れながら、月1回程度の交流を行う予定です。
薩摩焼の仁王像発見に、考古学研究室が協力
国際文化学科の考古学研究室(中園聡教授)が、江戸時代に作られた薩摩焼の仁王像発見に、3D計測や蛍光エックス線分析で調査協力し、新聞で大きく報道されました。仁王像は、薩摩焼で知られる日置市東市来町美山の玉山神社で発見。明治初期の廃仏毀釈で破壊されたとも考えられ、長年神社境内に破片が散乱していましたが、2022年12月以降に調査が始まりました。中園教授らは、見つかった大小の破片約4 0点を3D計測データに基づきコンピューター上で復元。腹部から足首までの高さは約7 0センチになったようです。また、仁王像の腰の部分に刻まれた文字からは、朝鮮系の名前も複数確認されました。
クローズアップ授業
児童文学
子どもたちが児童文学に触れることで言葉を学び、感性を磨き、表現力や想像力を豊かにすることは、生きる力を養うために欠かせないもの。そういった子どもの成長に多大な影響を与える児童文学について、著者や書かれた時代背景、テーマ性などについて深く学びます。
教育心理学
幼児・児童および生徒の心身の発達と学習の過程について、心理学的な視点から学びます。教育現場における子どもの心理、学習の動機づけ、教育における諸問題とその対処法を体験的に理解していくことは、教員や保育者になる上で重要な学びとなるはずです。
ゼミ紹介
韓国・朝鮮の文化と社会 ~歴史的視点から紐解く~
田中 美佳 講師
歴史学の手法を用いて一人ひとりが主体的に学んでいく。
韓国・朝鮮の文化や社会について、歴史的な背景を考慮しながら理解を深めていきます。文献や資料を収集し、それらを分析するという歴史学の手法や、そこで得た学びや気づきをプレゼンテーションする方法についても学び、各自が関心のあるテーマについて調べた内容を発表する機会も設けています。自分で設定した課題に主体的に取り組む姿勢と、ディスカッションを通して多角的な視点も身につけてほしいです。
韓国・朝鮮の研究を通して、物事の見方が変わりました。
国際文化学科 4年 岩下 聖さん(伊集院高等学校出身)
音楽や語学をきっかけに韓国に興味を持ち、歴史や文化について詳しく学んでいます。その中で特に面白いと思う点は、朝鮮の歴史を日本の視点だけでなく韓国の視点や世界の視点で見ると、また違った捉え方がされているということ。日韓関係に限らず、あらゆる物事に対して多面的な見方ができるようになりました。
英語文学・演劇作品の読解と異文化理解
山下 孝子 教授
英語力を高めながら、作品を理解する力も身につける。
英語で書かれた文学作品を主な題材に、グループディスカッションやプレゼンテーションを通して理解を深めたり、新たな発見を楽しんだりしていきます。毎回ある程度の分量を読み、作者や制作の背景を含めて分析を試み、ゼミ生全員で考えるというプロセスです。また、作品の1シーンについて、ゼミ生で演じるという試みもしています。英語力の向上と文学・演劇研究の双方を目指しています。
ゼミ生同士で意見交換をする際の発見・気づきが楽しい。
国際文化学科3年 横井 結生さん(鹿屋中央高等学校出身)
私は英語教師を目指しており、今は英検準1級の合格が目標です。そのために、もともと興味があった英語文学を通して語学力を高めています。また、ゼミで得られる学びは語学力だけではなく、文学に対する深い理解やゼミ生同士の意見交換で見つかる自分とは違う解釈など、新しい発見がたくさんあって面白いです。
■ 有松 しづよ 特任教授 |
鹿児島(薩摩)と近代日本(幕末から第二次世界大戦)との 関係を再検証する。 |
■ 飯田 伸二 教授 |
映画分析方法の基礎を学ぶ。映画史上の名画を製作・ 公開当時の歴史・社会的背景と関連づけながら考察する。 |
■ 岩下 雅子 特任准教授 |
図書館をデザインする |
■ 内山 仁 准教授 |
教育フィールドワーク基礎論(Ⅰ) |
■ 太田 秀春 教授 | 日本・鹿児島の文化・歴史・観光Ⅰ |
■ 大西 智和 教授 | 考古学の方法にふれる |
■ 小林 潤司 教授 | 英米言語文化研究I |
■ 杉山 朱実 教授 | ヨーロッパ人のエスプリについて |
■ 戦 慶勝 教授 |
中国語と日本語 |
■トーランド・ショーン・ヘンリー教授 | This course will develop students’ creative writing abilities and English communication skills. |
■ 中園 聡 教授 | 考古学・博物館学の理論と実践の基礎 |
■ マクマレイ・デビッド 教授 | プロフェッショナル英語 (Professional English) |
■ 松尾 弘徳 准教授 | 言語感覚を磨くための日本語研究入門 -類義語の研究 |
■ 武藤 那賀子 准教授 | 日本古典文学 -玉里文庫本『古筆源氏物語』を読む |
■ 村瀬 士朗 教授 | 作品研究の方法と実践 -近代日本の都市小説を読む- |
■ 山下 孝子 教授 | 英語フィクション作品を読んで、観て、語って、楽しもう! |