地域連携・研究TOPICS

2023.12.13

産学官地域連携センター

三島村との連携協定に基づく発掘調査

国際文化学科の中園聡教授(考古学)とゼミの学部生・大学院生らが、鹿児島県三島村の黒島にある大里遺跡を調査しました。これは「三島村・鬼界カルデラジオパーク事業」の一環として実施したもので、同村との連携協定に基づく委託事業です。

9月から11月まで断続的に発掘調査を実施。列島各地の遺物のほか、中国産の珍しい瓦や陶磁器、朝鮮半島産とみられる陶器など12世紀前後の貴重な外来遺物が出土しました。この調査は3D計測を駆使した先端的な調査技術を用いており、考古学関係者の注目を集めています。住民向けの現地説明会では、VR(バーチャルリアリティ)による遺跡の観察体験も行い好評でした。その様子を日本情報考古学会で発表しました。

「真剣勝負の発掘調査と、調査に熱い視線を送る島の方々との交流によって、学生の成長を実感する」と中園教授は目を細めます。今後、大学での整理作業と研究を通じて、中世の外来文化の「南の窓口」である同地域の解明を進めます。

調査風景

現地説明会の様子

野外展示で出土品にふれる住民

出土品の野外展示

子どもたちの見学

住民のVR観察体験