地域連携・研究TOPICS

2023.11.23

産学官地域連携センター

2023年度 寄附講座「福祉専門職の働き方」を実施

福祉専門職3団体の寄附講座「福祉専門職の働き方」が全3回にわたって実施されました。
これは、2021年3月に締結した福祉専門職3団体(鹿児島県社会福祉法人経営者協議会・公益社団法人鹿児島県社会福祉士会・一般社団法人鹿児島県精神保健福祉士協会)との連携協定に基づくものです。

【第1回 5/12(金)】
講師 鶴田啓洋 氏(一般社団法人Saa・Ya)
テーマ「福祉専門職としての価値を探る~障害者支援、ホームレス支援活動を通して~」

支援を必要としている人とはどういう人をいうのかを提起。また自身の学生時代や福祉専門職に就いてからの経験を交え、支援を受ける利用者・その関係者の現状を紹介。鶴田氏は、「当事者(利用者)の本当の気持ちや暮らしの現状は当事者にしかわからない。社会福祉とは、テキストや巷に溢れている聞きかじった情報だけでは成り立たず、生身の人間から情報を得る事で成り立つと信じている」と話しました。

【第2回 6/23(金)】※リモート講義
講師 前田健吾 氏(社会福祉法人南恵会)
テーマ「福祉専門職の働き方」

徳之島に在住し活動する中で目の当たりにした、離島ならではの福祉の課題とそれを解決するための徳之島での取り組みについて実際のケースをもとに紹介。前田氏は、「離島のソーシャルワークでは特に『断らない支援』が重要」とし、「利用者のニーズに対して今ある社会資源だけでどうにもならない時は、新しい資源を開発していかなければならない」と話しました。

【第3回 7/28(金)】
講師 山内義宣 氏(社会福祉法人輪光福祉会)
テーマ「福祉専門職の生き方 福祉専門職になる皆さまへ!」

経営者協議会の概要や支援事例、また所属する社会福祉法人輪光福祉会の取り組みを紹介。山内氏は、「福祉の仕事では『利用者と職員』といった『人と人との繋がり』が大切になる。学生の皆さんには利用者の思いに寄り添い、他を思いやれる福祉人になってほしい」と話しました。

学生からは、「誰かの役に立てるよう小さなことから創造・挑戦していきたい。将来、周りの方々からも信頼してもらえるソーシャルワーカーを目指したい」「人に寄り添うことの難しさを感じつつ、寄り添い方や支え方の重要性を再確認できた」といった声があり、福祉専門職としての人生、福祉の職業について新たな視点が生まれるきっかけとなる講座となりました。
この寄附講座は、昨年度から始まった取り組みで、本学1年生対象の「鹿児島社会福祉入門Ⅰ」(担当:高橋信行教授)の講義の中で実施しました。

第1回講師:鶴田 啓洋 氏

第2回講師:前田 健吾 氏
(リモート講義)

第3回講師:山内 義宣 氏