地域連携・研究TOPICS

2023.08.07

産学官地域連携センター

いちき串木野市にてフィールドワーク実施

国際文化学科武藤ゼミでは、6月25日にいちき串木野市にてフィールドワークを実施しました。

最初に訪れた薩摩金山蔵(いちき串木野市)では、かつて金採掘の際に利用されていた坑洞で焼酎を熟成させるという全国的にも珍しい方法で焼酎造りが行われています。トロッコに揺られること8分、あっという間に地下にある坑洞へ到着。年間を通して気温が約19度に保たれ、日光が届かない坑洞は焼酎造りに快適な環境で、焼酎の貯蔵に使われる甕はもちろん、金採掘に使用されていた機械や設備が残されています。時代や用途を超えて使用される坑洞の歴史を肌で感じました。

見学後は、金山蔵で造られた4種類の焼酎を試飲。4種類すべてが鹿児島県産の原料を使用して造られていると知り、鹿児島の農産物の豊かさを改めて感じる機会となりました。

次に訪れた薩摩藩英国留学生記念館では、薩摩藩の若き藩士たちが命がけで挑んだ密航の経緯と歴史的背景、帰国後の活躍について学びました。資料展示や映像上映だけでなく、乗船の様子を再現した模型や航海経路を示した地球儀なども展示されており、当時の様子をより具体的に知ることができました。

また、町田久成についての特別企画展も見学。彼は英国留学を終えたのち、日本各地に残された古器旧物の文化的・芸術的な価値を後世に伝えるため調査を行い、現在の東京国立博物館である日本初の博物館を誕生させ初代館長を務めた人物です。ドキュメンタリー映像を通して、古き良き日本の文化を後世に遺したいという彼の強い思いを感じられました。武藤ゼミでは9月に予定している東京合宿にて、東京国立博物館を訪れる予定です。今回の特別企画展見学は合宿に備えた良い事前学習にもなりました。

今回のフィールドワークを通して、地元である鹿児島を学びさらなる魅力に気づくことができました。しかし学ぶだけで終わりではなく、学んだことを生かしどう動くかが重要だと考えています。今後は薩摩焼酎や英国留学生について多くの学生に知ってもらえるよう、自分たちにできることを考え実践していきたいです。                                                           (国際文化学科 2年 坂口彩)