地域連携・研究TOPICS

2024.12.11

地域総合研究所

地総研 研究会「誰ひとり取り残さない福祉のまちづくり」を開催!

本学地域総合研究所の研究会が11月6日、社会福祉法人 宗越福祉会(広島県)理事の伊藤大悟氏を講師に迎え、「誰ひとり取り残さない福祉のまちづくり」をテーマにフィールドワーク、座談会、講演会の3部構成で行われました。

まず、南九州市でのフィールドワークは、講師の伊藤氏と所員・学生が南九州市頴娃町別府で古民家再生によるカフェ「だしとお茶の店 潮や、」を訪れ、ゲストハウスの運営、茶や塩などのオリジナル商品開発などを通じて鹿児島の農業と地域活性を進める活動内容を体験しました。

講演会に先立って、社会福祉学科卒業生でタレントの川原田優華さんが進行し、社会福祉学科学生や卒業生も加わり、MBCラジオの公開収録座談会が行われました。学生からは「農福連携においてのひきこもりの方の参加のきっかけは?」や「南九州市でのフィールドワークを通じて広島での事業の取り組みをなにか考えているか?」など質問があり、議論が盛り上がりました。

メインの講演会は伊藤氏が農福連携を通じた新たな福祉のセーフティーネット構築までの道のりと、現在の福祉・行政・企業による自治体を超えた連携の取り組み、そしてもう一つの事業である困難事例となりうる独居老人への支援について力説されました。会場には多くの市民も参加し、活発な質問が出るなど、有意義な講演会となりました。


講演の概要は以下のとおりです。

講演の内容は、はじめに、解決すべき社会課題として「生活困窮者の現状」について説明がありました。講師の伊藤大悟氏は、社会福祉法人理事として活躍する傍ら、MBA大学院で学び、八天堂と宗越福祉会が中心となり、新しい農福連携モデルの取り組みとして、「農福コンソーシアムひろしま」をスタート。農家の人材不足や食品ロスを農福連携により解決し、収穫した作物を民間企業と連携し収益性の向上を図るコミュニティの構築について説明がありました。その他にも、「ふれあい収集事業」の取り組みなども報告されました。特に印象的だったことは、「困難事例が減った」と報告があったことです。講演のテーマに合わせた地域の取り組みであり、地域コミュニティの充実を図ることの必要性について改めて認識できた研修でした。