地域連携・研究TOPICS

2024.03.26

産学官地域連携センター

日置市の弥生時代遺跡で文化財の3Dデジタル記録

国際文化学科の中園聡教授ゼミ(考古学・博物館学)が、3月16日に鹿児島県日置市吹上町にある入来遺跡と白寿遺跡を調査しました。日置市との包括連携協定に基づくフィールドワークとして、同市教育委員会の協力のもと実施したものです。

この調査では、土器片などの散布状況を地表で確認し遺跡の規模を把握することと、3Dなど各種デジタル技術で遺跡内の主要箇所を記録し、研究や教育普及など幅広い利用が可能になるデータを得ることを目指しました。

入来遺跡は南九州では珍しい弥生時代環濠集落として知られ、同遺跡に近い白寿遺跡とともに甕棺墓(かめかんぼ)なども発見された重要遺跡です。この地域は、弥生時代の北部九州から沖縄までを結ぶ「遠距離交易ネットワーク」の拠点の一つとも考えられます。小さな土器のかけらも過去の事実を語る重要な証拠であり、学生たちは北部九州など外来の土器を見つけては興味深そうに観察していました。

さらに遺跡内にある「支石墓(ドルメン)」とされる大石、地層が見える崖などで、簡易3D計測(LiDAR)や、写真画像から精細な3Dモデルを得るフォトグラメトリ(SfM-MVS)などに挑戦しました。

「支石墓」の3Dモデルはこちら→Sketchfab https://skfb.ly/oSpXA