地域連携・研究TOPICS

2023.11.25

産学官地域連携センター

薩摩スチューデントの足跡をたどる ~近代日本の産業革命遺産~

11月25日、経済学科の西原ゼミは7月に引き続き薩摩スチューデントの足跡をたどるフィールドワークを実施しました。

世界遺産に指定された反射炉跡、関吉の河口堰、寺山の炭窯跡は、薩摩が日本近代化の出発点であったことを如実に示す証拠=遺産であり、この先達の偉業を知り、現代に繋ぐというのが、このフィールドワークの趣旨です。残念ながら、寺山の炭窯跡は現在、崩落していて見学ができませんでしたが、修復中の尚古集成館の別館および反射炉跡・ガラス工場・異人館と関吉の河口堰は見学できました。

島津斉彬の集成館事業は、日本の植民地化を防ぐため、海軍を強化すると同時に、その基礎となる産業を興し、産業革命の母国である英国に匹敵する産業都市・工場群を幕末の薩摩の地につくるというものでした。しかし、この事業は、斉彬の急死によって中断し、その後、生麦事件・薩英戦争をへて、斉彬の構想とその意義が再認識され、薩摩英国留学生の派遣に至ります。当時、薩摩は日本のトップランナーであり、これなしに日本の近代化と産業革命は起こりえなかったことに一同驚きを隠せなかったようです。