地域連携・研究TOPICS

2023.12.20

地域総合研究所

令和5年度地域総合研究所研究会を実施

令和5年度の地域総合研究所研究会を、11月1日に開催しました。講師は賀茂鶴酒造株式会社(本社:広島県)の石井 裕一郎 氏(代表取締役社長)と天畠 健史 氏(海外事業部課長)で、「酒造会社の海外事業とファン作り」のタイトルでした。なお、講演は同社からのZOOM配信により行われました。

大西研究所所長の挨拶の後、石井氏より、「人口減や若者の酒離れのため日本酒の出荷量が減少しており、打開策としてファンとの関係づくりに力を入れている」との説明がありました。

次に、天畠氏より同社の輸出の状況が説明されました。和食のユネスコ無形文化財登録や政府の輸出促進プログラムを背景に輸出が伸長したこと、中国が全体の60%を占めているが、近年は東アジア、東南アジアを積極的に開拓していることなどが話されました。

ファン作りについては、同社のレストラン「佛蘭西屋」での杜氏によるペアリングランチの提供、酒造りなどの体験ツアー、JALとコラボして作成したダイナミックパッケージなどが紹介されました。

また、地域と協力したこととして、33回を数える西条での酒祭り(2023年には20万人参加)や、市内10蔵の協力によるふるさと納税の定期便及び蔵開きイベントが紹介されました。

(地域総合研究所所員・経済学部特任准教授 福田正彦)