社会福祉学科の林ゼミでは、「これからの精神医療のあり方を考える」というテーマで活動をしています。例年、3年生は、病院見学を実施しています。それらの経験をもとに、4年生で取り組む演習論文のテーマを決めていくことになります。今回、南九州市川辺町にある医療法人蒼風会こだま病院で、病院および施設見学をさせていただくことが出来ました。
まず、医療福祉相談員の南田氏と病棟看護師長に、病院の外来・病棟の見学案内と説明をしていただきました。その後、デイケア室、グループホーム、地域活動センターにじの途において、職員の皆様に見学案内と説明をしていただきました。最後に、質疑応答の時間をもうけていただきました。にじの途の施設長である本村氏より、実際の現場の支援における貴重なお話を伺うことができました。ゼミ生たちにとって、地域における精神医療について深く考える機会となりました。
こだま病院では、治療の一環としてフットサル活動が行われています。精神障害を抱える人のフットサルは「ソーシャルフットボール」とも呼ばれ、日本各地で普及が進んでいます。ソーシャルインクルージョンにもつながる、福祉領域とも関連の深い活動と考えられます。質疑応答の際には、学生たちからこの活動について質問が出ていました。ゼミ生たちは、これまでの学びとつなげて考えることが出来たようです。
今回、院長をはじめ法人の皆様のご理解とご協力のもと、このように充実した見学を実施することができました。ご協力いただきました職員の皆様に心より感謝申し上げます。
林ゼミでは、今後、総合病院への見学や九州精神神経学会・九州精神医療学会への参加を予定しています。引き続き、精神医療のあり方を考える取り組みを続けていきたいと考えています。
社会福祉学科教授 林 岳宏