IUK NEWS

2024.02.14

音楽

音楽学科特別講座「青柳晋先生公開レッスン&ミニコンサート」開催

音楽学科主催の特別講座「青柳晋先生公開レッスン&ミニコンサート」が1月28日、8号館ミニコンサートホールで開催されました。当初は昨年8月8日の予定でしたが、台風6号の影響で中止に。今年度の開催は諦めていましたが、青柳先生とジェスク音楽振興財団のご配慮により無事実現しました。

公開レッスンでは2人の学生が受講。先生の一言ひとことのアドバイスで学生たちの演奏や表現は確かさと精彩さを増していきました。演奏技術はもちろんのこと、作曲家の特性や和声、対位法、作曲様式など音楽や表現の本質を大切にされる指導は、受講生や聴講した皆さんの心に深く残りました。続くミニコンサートでは、R. シューマン《子供の情景》(Op. 15)より〈第 7 曲 トロイメライ〉、 同《アレグロ ロ短調》(Op. 8)、 J. ブラームス《4つの小品》(Op. 119)を披露してくださいました。綿密で細心な読譜によって作曲者の想いを充分に捉えながら、深い解釈のもとに全体を造形する表現に、会場中が感銘を受けました。

J. S. バッハ《平均律クラヴィーア曲集第2巻》より〈第5番 ニ長調〉(BWV. 874)を指導して頂いた甲斐陽和さん(2年)は「和音の構成や声部の響かせ方などを細かく丁寧に教えてくださり、とても貴重な時間となった。この学びを活かしながら、これからも精進していきたい」と話してくれました。S. プロコフィエフ《ピアノ・ソナタ 第3番 イ短調》(Op. 28)を演奏した藤田愛生さん(3年)は「作曲家や楽曲の特徴、その時代背景を再度学び直す必要性を感じた。今後、プロコフィエフはもちろん、他の作曲家の作品を演奏する際にも、今回先生から学んだことをしっかりと心掛けていきたい」と誓っていました。

大変に多忙を極めていらっしゃる中、昨年度に引き続き貴重な機会を設けてくださった青柳先生に、心から感謝とお礼を申し上げます。

 

ピアノ専攻主任教授の中島一光先生からも次のコメントが届いています。

夏に予定していた特別講座が台風により中止となり、受講予定であった2人の学生は一時落胆していたところ、冬の開催が決まり、念願のレッスン受講を大変喜んでいた。青柳晋先生は、学生が抱える演奏上の課題を見事に捉え、簡潔な説明と学生に思考の余地を残す実に適切な言及とともに問題点の指摘・改善をされ、学生たちも即効性のある改善に実感を持てたことが、終了後の受講生の満足そうな笑みで示されていたことを嬉しく思う。同時に、今後の学修において、どのような方法で知識を探るべきか、本学に開講されている音楽専門科目との関連性を例とするなど、聴講に来ていた学生や教員たちにも有意義な時間となったことであろう。ミニコンサートでも、音が発するメッセージが様々に享受され、我々にとって大変貴重な時間となった。