音楽学科の新入生ゼミナールでは後期から、卒業後の進路を具体的にイメージするために、様々な公開講座を企画・開催しています。10月23日の新ゼミでは、学生の田中友也さん(管弦打楽器演奏家課程4年・テューバ)、馬原裕子准教授(ソプラノ)、伊藤綾教授(音楽学)を講師として、公開講座「海外留学のための奨学金について」を開催しました。
まずは、本学が国際的なマスタークラスの受講を希望する学生に付与する奨学金「インターナショナルミュージックプロジェクト」の第1回給付生に選ばれ、7月にドイツとオーストリアで著名なテューバ奏者3人からレッスンを受けた田中さんが、現地でのレッスンや生活の様子を報告しました。研修中のハプニングや、現地で研鑽に励む本学の卒業生たちとの交流、素晴らしい環境でのレッスンと演奏会の経験を、沢山の写真と共に紹介し、学生たちは興味深そうに聞き入っていました。4年生の学生も数名聴講に訪れ、同級生である田中さんの報告を熱心に聞いていました。
その後、馬原准教授が日本で受給できる海外留学のための様々な奨学金の種類と、自身が留学した際の経験をもとに、留学する際の心構え等について話しました。最後は伊藤教授が奨学金への応募の過程や戦略等を、自身の成功と失敗の経験を交えながら紹介しました。
音楽学科で海外留学のための奨学金に関する具体的な説明の場を設けるのは初めてだったこともあり、2年生以上の聴講生も多く、他学生や先生方の様々な経験からより多くの情報を得ようとする学生たちの意欲が感じられました。
新ゼミを担当している伊藤教授は「『お金が無いから留学が出来ない』ということは無い。本気で努力する人にはチャンスが用意されている、ということを学生に知ってもらいたかった。この講座を通して、学生が将来について考える際に、選択肢の幅が広がることを期待する」とこの講座の企画の意義について語っていました。