IUK NEWS

2023.10.16

音楽

音楽学科、新ゼミで「ステージマナー講座」開催

音楽学科の新入生ゼミナールでは、今年度から「実践力を身につけること」を柱のひとつとし、様々な公開講座を企画・開催しています。10月2日の新ゼミでは、数多くの舞台経験を持つ音楽学科の馬原裕子准教授(声楽コース主任・ソプラノ)を講師に、ミニコンサートホールで実践的な「ステージマナー講座」を開催しました。

まずは「舞台とはどのような空間なのか」という話から、演奏者としての心構えを確認したのち、男性・女性それぞれの服と靴の種類とその理由を文化的な面から学び、さらに「上手、下手、上奥、下奥、センター」等の舞台用語を確認しました。

実践編では、1年生全員と聴講を希望した大学院生を含む学生5名が、ひとりずつ登場→お辞儀→退場を行い、歩く速さと姿勢、表情、お辞儀をする立ち位置と手の所作、ピアノの椅子を調整する際の所作など、注意点を細かく指導しました。

その後、アンサンブル時の登場・退場の仕方に関するルールや慣習についても話していただき、声楽の場合を例に様々なヴァージョンの事例を見たあと、最後にもう一度、参加学生一人ひとりが登場→お辞儀→退場を行い講座で学んだことを復習しました。

今回の講座を受講した黒木千智さん(ピアノ課程1年)は「これまで発表会やコンクールなど舞台に立った経験はあったが、舞台上でのマナーについて詳しく学ぶ機会はなかったので、講座で学んだ正しい振る舞いができるよう日頃から心がけたいと思う」、山口拓磨さん(管弦打楽器演奏家課程1年・サクソフォン)は「今回の講座で初めてステージマナーを学んだ。男性はレディーファーストを心掛け、退場の際は女性を優先させるという事が印象的だった。また、タキシードが正装である事や表情から会場の雰囲気作りを行う事など、知らない事も多かった。今回の講座は舞台上に立つ人にとって、とても大事な講座だと思った」と受講の手応えを語ってくれました。

講師を務めた馬原准教授は「演奏家にとって大切なのは、ステージに立たせてもらっているという感謝の気持ち。その想いは演奏のみならずマナーに表れるということを知ってもらえたのではないかと思う」とステージマナーの礎石についてまとめてくれました。今年度より音楽学科の新ゼミを担当している伊藤綾教授(音楽学)は「最後の登場→お辞儀→退場では、学生の所作や表情が見違えるほど変化し、それ自体が聴衆に与える印象を大きく変えることを実感した。受講生には今後の演奏の機会に是非実践して欲しい」と学生の成長を喜ぶと共に、ステージマナーの重要性を再認識していました。