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2023.01.06

経済学部

ゴミのリサイクル率日本一の大崎町に学ぶ 日本ガス寄附講座の3回目を開講

12月23日、日本ガス株式会社の寄附講座の3回目の講義が行われました。今回は、「リサイクルの町から世界の未来をつくる町へ」をテーマに、大崎町役場 住民環境課の原田大資氏にご登壇いただきました。

本学経済学科の卒業生である原田氏は、同役場に入職後、農林振興課や保健福祉課などを経て、現在は住民環境課で、全国から視察が訪れるほど注目されている環境対策の業務に従事しています。

大崎町はゴミの焼却施設がなかったため、20年ほど前に埋立処分場の延命化を目的に「大崎リサイクルシステム」を構築してリサイクル活動を推進してきました。リサイクル率は令和2年度に83.1%で、14回目の日本一に輝いています。原田氏は、埋め立てるゴミの量を大幅に削減するだけでなく、浮いた経費を福祉や教育分野の充実に充てていることや、雇用の創出にもつながっていることを紹介し、「大崎町は今後さらに資源循環型のモデル都市(サーキュラービレッジ)を目指し、地域と企業、行政が一体となって社会課題の解決に向けて取り組んでいく。この活動を国内外に広げていきたい」と話されました。

学生からは「大崎リサイクルシステムの取り組みをもっと多くの人に知ってほしい」「海外でもリサイクル活動を推進していることや、企業版ふるさと納税を活用するなど最先端でグローバルな取り組みが興味深かった」「住民と企業、自治体が連携してそれぞれの役割を担うことで、理想的な循環型社会を形成していることが理解できた」「ごみを減らすこともリサイクルと同じくらい環境保全において重要であることが分かった」などの感想が寄せられました。

今回の日本ガス株式会社の寄附講座(3回)をコーディネートした経済学部の松本俊哉准教授は、「地域のエネルギーや資源の循環を考えるなかで、SDGsについても考えるきっかけにしてほしかった。県内の企業や自治体の具体的な活動事例を知り、その成果や課題を自分事として受け止めて考えてほしい」と学生へメッセージを送りました。