ビジネスのミカタ

鹿国大 卒業生メッセージ ビジネスのミカタ IUK GRADUATION MESSAGE

Vol.03

第45期・1980年経済学部経済学科卒業

鹿児島興業信用組合
理事長

滿田 學

絶対解のないテーマに向け日々努力

支店・本部で金融業務全般(営業職・企画・審査・総務)を経験し、2005年に常勤理事(審査担当)、2013年に専務理事(審査・総務担当)、2014年に理事長に就任しました。その際、経営理念として「地域社会への貢献」「組合員、役職員並びにこうしんの地位向上」「明るく楽しい職場づくり」「適正な利益の確保」の4点を提示しました。これらを実現するにはP(計画)D(実行)C(確認)A(改善)のサイクルが有益ですが、最終判断するときは、経営理念(philosophy=哲学)に背いていないかを常に自問自答しています。

目に見えない新型コロナウィルスによって、世の中の景色が大きく変化しています。今まで見えなかったもの、見たくなかったものを見せつけられ、事業者は事業の継続性を、一般勤労者は安全・安心な生活を求めて懸命に努力しておられます。地域金融機関である信用組合が何をなすべきか、お客さまのニーズにどう応えるか、それに如何なる付加価値を創造していけるのか、これらのことが頭から離れません。コロナ禍だけの問題ではなく、「信用組合の初心とは?」「原点とは?」を常に問い続け、絶対解のない永遠のテーマに向けて日々努力する決意です。

協同組織金融機関である信用組合は、相互扶助と社会貢献を経営の中心に事業を展開しています。デジタル化や人と人との非接触化を標榜した「ニューノーマル」な社会において、「心」を大事にできる唯一の金融機関としての将来性は大きい。もちろん、社会の潮流やお客さまの問題解決においては、伴走出来る体制をしっかり構築していきます。

後輩へメッセージ

私は学生時代、硬式野球部に在籍し、4年次は主将を任されました。チームの練習メニューや試合時のスタメン選定編成、選手の育成及び後輩へ繋ぐ責任など、その時の経験は決して無駄になっていないと思います。その一方で、今になってみればもう少し金融論や経済理論を真面目に学んでおけばよかったかなと反省しています。社会人になると「日々精進」を実感し、自分自身のアップデートが必要です。目の前のことに挑戦すること、変化を恐れないことが大切です。
2008年に食道がん(ステージ3)を患って約4カ月間入院治療しました。この時期に法律書や経済書ほか、多くの本を読むことができました。また、同僚はじめ友人、取引先様等からの励ましやお見舞いにどれほど勇気づけられたことでしょう。人間何が起こるか判りませんが、与えられた一日一日を大いに楽しんでいただきたい。社会人になると否応なしに制限された中で仕事をしていくわけですから、今はキャンパスライフに重点を置いた生活が将来のためになると思います。

座右の銘・処世訓など

若いときは「克己心」。今は「利他の心」。明るく悔いなく常に笑顔で。判断するときは「木鶏」のごとく。山口県萩の藩士吉田松陰が唱えた一文より抜粋「夢無き者に理想なし。理想無き者に計画なし。計画無き者に実行なし。実行無き者に成功なし。故に夢無き者に成功なし。」

愛読書・推薦書など

特にない。何でも読みますが、歴史書(特に幕末薩摩)と経営に関する本があれば先に手に取ります。