ビジネスのミカタ

鹿国大 卒業生メッセージ ビジネスのミカタ IUK GRADUATION MESSAGE

Vol.08

第58期 1993年経済学部経営学科卒業

一般社団法人鹿児島ドリームウェーブ代表理事
株式会社日本コミュニケーションズ代表取締役

國本 正樹

なくてはならない地域のスポーツコンテンツに

卒業後は、地元の広告代理店でメディアプランニングと営業の仕事をしてきました。2001年に独立し、現在の広告代理店の株式会社日本コミュニケーションズを創業。前職の経験を生かしマスメディアを活用したプロモーションを行いつつ、ネットマーケティングにも注力した事業展開をしてきました。また独立後、企画に携わった「欽ちゃん球団」との対戦イベントで創設した社会人野球チーム鹿児島ドリームウェーブ(当時、鹿児島ホワイトウェーブ)の運営を引き受け、現在では、会社社長と球団代表という二足のわらじで活動しています。

今回は、野球チームのことについてお話したいと思います。鹿児島ドリームウェーブは、鹿児島代表として「都市対抗出場」と「クラブ日本一」を目指して頑張っています。選手たちとはグランドで、支援いただいている企業の方々とは運営面で、共に試行錯誤しながらの毎日です。勝負の世界なので、思うようにいかないことも多いですが、それでも球場で勝利を共に味わえる喜びは何事にも代えがたいものです。この喜びをもっといろいろな方々と共有できるようになりたいと思っています。今後は鹿児島の方々に試合を観てもらえる機会を増やし、地域との接点を更に作っていく方針です。

日本におけるスポーツビジネスのすそ野は急速に拡がりをみせています。ただ、まだまだ経済貢献や、地域貢献の在り方においては抽象的な部分が多いと感じています。もっとスポーツチームの存在価値を具現化、数値化することが必要です。そういった課題を解決しながら、本業のマーケティングでのノウハウも生かし、鹿児島ドリームウェーブを地域のスポーツコンテンツとしてなくてはならない存在にしていきたいです。

後輩へメッセージ

仕事を選ぶうえで大切なことは、「好きなこと」「夢中になれること」を仕事にすることだと思います。おそらく寝る時間の次に長いのが働いている時間。その働いている時間が、夢中な時間であれば人生は充実すると思います。

私は在学中、テレビ局で報道カメラアシスタントのアルバイトをしていました。いろいろなニュースの現場に立ち会えたことは貴重な経験でした。中でも今給黎京子さんの、ヨットでの単独無寄港世界一周のゴールに立ち会えたことは大きな感動でした。ひとつのことに集中して、大きな何かを成し遂げるって格好いいな、と強く感じたことを憶えています。

また、自身においては、起業するときは随分と迷いました。なかなか踏ん切れず、気がついたら数年が経っていました。事業がうまくいくかどうか、一生懸命机の上で計算してみるのですが、何回計算しても、最後はやってみないと分からない、という結論でした。そんな状態で、思い切って独立したのですが、実際に始めてみると周囲で応援してくれる人も現れ、思っていた以上に順調に進むことができました。鹿児島弁で「泣こよか、ひっ飛べ」という言葉がありますが、まさに動いてみること、チャレンジしてみることが大切なんだということを実感しました。

座右の銘・処世訓など

「人間万事塞翁が馬」

愛読書・推薦書など

「自分を100倍も面白く生きられる」 藤本義一薯
学生時代に読んだ本です。藤本義一さんのことは、「11PM」という「ちょっとエッチな深夜番組に出ているおっさん」くらいの認識しかなかったのですが、読んでみると、「生き方」「仕事」「遊び」「女性」などについて、当時の私にとっては、初めて接する大人の意見に随分と刺激を受けたのを憶えています。

「ぜんぶ、すてれば」 中野善壽薯
最近読んだ本です。寺田倉庫の元社長の中野氏の著書。過去にも未来にも縛られず、今をシンプルに生きましょう、というメッセージでした。家も車も持たず、今に集中することに必要なものだけで生きていこうという潔さは、私にとって衝撃的でした。