授業公開

06後期「学生授業アンケート」

授業評価、総じて上昇

シラバス充実に課題も

本学が06年度後期に実施した「学期末学生授業アンケート」の結果がまとまった。アンケートは全教員が担当科目のうち1科目以上実施。(1)学生が各授業をどのように見ているのか (2)各教員の気づきを授業の質の向上につなげる (3)学生の授業参加への意識を高めること―を目的としている。

今回は一般科目213科目、実技科目40科目で実施。教員の実施率は、専任教員(148人)が95・9%、年1科目以上の実施を義務付けている非常勤講師(235人)が56・2%。

授業の評価(5段階評価)の平均値は、一般科目が4・15(前年同期より0・08上昇)、実技科目が4・76(同0・12上昇)で、本学のFD(教授能力の開発)活動の成果が現れつつある(図1)。今年3月に実施した「学生教育・生活アンケート」でも、学生の7割がFDの取り組みを評価している。

授業アンケート 図1

個別の質問項目を見ると、一般科目、実技科目ともに大半の項目で平均値が上昇している(図2-1、2)。   図3は、一般科目における開講学部等別の実施科目数、平均値の推移を表したものである。共通教育科目(教養教育科目)の評価の低さが指摘されていたが、前年同期に比べ上昇した。

授業アンケート 図2-1

授業アンケート 図2-2

授業アンケート 図3

図4~6は回答学生の履修時におけるシラバスの活用度、授業への出席率、授業外での学習時間のデータをまとめたものである。シラバスは、教育力強化に向け、各学部学科が目指す学生像や教育目標との関係から各授業における教育目標が大切になり、第三者評価に耐えうるクオリティが求められる。単に書式の変更だけでは不十分で、各教員がその意義を踏まえて作成する必要がある。

授業アンケート 図4授業アンケート 図5授業アンケート 図6

出席率については、06年度から導入した「出欠記録システム」の影響もありおおむね良好。しかし、授業外学習時間を見ると約6割の学生が「ほとんどしなかった」。つまり、出席はしているが、勉強をしないという学生が多いということになる。事前事後学習の指示など、シラバスの重要性をあらためて認識させられる。

今後は、学生が何を習得できたか、どうすれば習得できるかという能力定着主義(何が習得されたか)の視点も必要になってくる。

第三期中教審大学分科会大学教育部会資料「学士課程教育の現状と課題」によると、学士課程において身に付けさせる学習効果=ラーニング・アウトカムを明確にし、あらゆる職業を越えて活用でき、社会に共通して求められる汎用的能力=ジェネリックスキルズと到達目標を具体化する必要性が指摘されている。政府内では、教育再生会議をはじめ、経済財政諮問会議などから、大学・大学院への人材育成に関して提言もされている。

  本学のFD活動は、全学的な授業公開で全国的に注目を集めているが、各教員にどれほど寄与しているのか。また学生の学習行動を把握しているのか。これまでのFD活動の検証を継続して行い、教育活動を常に改善していく必要がある。

(教育開発センター・福里茂樹)