学力保証へ堅実に丁寧に
教育プログラムの再生
陽光を透かしてさんざめく桜の花々、クスの若葉。高くあるいは低く張られた三面のウッドデッキで、サンドイッチを食べながら、オリエンテーションの資料を読む入学生たち。こうして坂之上の森の春学期が始まりました。新入生同様、わたくしも初々しい気持ちで、新年度内にめどをつけなければならない課題に、とりかかっています。
本学の教育研究は、2006年度に日本高等教育評価機構の「認定」を受けました。その評価を得た後も、わたくしたちは努力を続けています。「教える力」をさらに伸ばすために、受講学生と同僚教員の授業評価が、確実に授業改善につながるよう、教育開発センターは制度の工夫をしました。
職員は「仕事力」を高めるためにこの2年間、慣習となっている仕事の仕方を変える努力をしました。仕事を全学的な視点から見直す努力ですが、その一部はすでに実施されています。3人の職員が大学経営を専攻する大学院で学びます。
またキャリアデザイン室がこの春から活動を始め、「就職する力」を養成するアドバイザー活動にかかります。この部署の教職員は全員、CDAという難度の高い資格試験に挑戦しながら、仕事をします。それぞれの努力の成果をわたくしは確信しています。
日本高等教育評価機構の「認定」はありがたいことでした。しかし、機構の評価員が「実地調査」に見えたとき、本学の教育について次の指摘を受けています。「大学の規模にしては開講科目が多い」「専門科目が多すぎて学生は身動きできないのでは?」。
学生たちは入学してから卒業まで、自分の選択にしたがい学習の「コース」を勉強します。コースには年次ごとに力をつけていく、科目の配置つまり「教育のプログラム」がなければなりません。本学の教育プログラムはルーズで、いっぱい並べすぎた授業を前に、学生たちは立ちすくんでいる。評価員はそういっているのです。あたかも小さなレストランが、レシピの数だけを誇っているような情景が心に浮かびます。
学生たちの学力を保証するために、ゼミナールを含む「コース」学習を堅実に行うプログラムが、不可欠です。1月の評議会で、教育プログラムの再生に役立つ萌芽的な提案(シーズ)が3月末までに、提出されることになりました。学科長や教員から優れた提案が届いています。その内容はいつか「みなみ風」で紹介されると思いますが、それらの提案をさらに進化させる作業を4月の評議会に諮ります。
提案を熟読し、教育の再生をしなければならない、と教員が真剣に考えていることを知り、励まされています。
