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地域特性を生かす意義と意味

大学院福祉社会学研究科…夢ふくらむ戦略

大学院・福祉社会学研究科履修プロセス

本学大学院福祉社会学研究科は、開学75年の「士魂商才」の伝統を基盤に1982年社会福祉学科が、2001年福祉社会学研究科が多くの県民の期待の中に生まれ育ち、今年4月、待望の博士課程が開講。入学した8人の社会福祉学博士の羽化する日を心待ちにしている人は少なくない。

そこで、福祉社会学研究科博士前・後期課程(修士・博士)の今と将来を見据えた時、その将来像は九州を代表する大学院を目指すに留まることなく、全国に知られた大学院の存在へと飛躍することは決して難しい事ではないと考える。

これを裏付けることは、本大学院課程設置プロセスにある。その一つは、前述の四半世紀にわたる歴史と着実な実績に裏付けられた成熟期にあった事、加えて学長、理事長の高次な判断と福祉社会学部、修士課程、担当教職員の博士課程設置に向けた無理のない計画と推進過程における和が力となり、大きな特徴を醸成させたものと考える。

しかし、鹿児島の地の後発大学院で全国に知られる存在になれるのか? と疑問視する向きがあっても不思議ではないが、ふと2週間ほど前の新鮮な思いが頭をよぎる。

春の選抜高校野球の決勝戦である。多くの人は名門常連校の大阪桐蔭、帝京、広陵などが決勝戦に顔を出すものと思われていたに違いない。しかし結果は、普通の選抜では出場はまず無理とされる特別枠で、初出場の大垣日大高校が準優勝を果たし、地元以外ほとんど無名の静岡常葉菊川高校が全国優勝したことである。

この決勝2校の特徴があまりにも見事であった。名門常連校の作戦、(バント作戦は高校野球のセオリー)戦術に同調することなく地方の弱小チームを自覚し、自らの戦力分析に立脚した身の丈に合致した戦法(優勝校菊川は全試合でバントは一度のみ)の合理性が勝利した現実は、何故か本博士課程の将来に思いをはせるのである。

本研究科は、旧帝大等名門大学に設置されている大学院を見据えるのみならず、南九州、鹿児島の地域特性を縦横に分析し、本研究科の設置目標を着実に履行し地域に根ざした地元学を研究題材にする一方、地域を全国、東アジア、特に発展途上国の現状を福祉社会学的分析からの生きた提言は、国内で評価されることに留まらず、関係各国の福祉計画や支援技術、政策提言へと論文が生きて動くことを信ずるものである。

論文への挑戦に特定の方程式はないが、本大学院の特徴を「右図」にて垣間見、ご参考になれば幸いである。

(大学院福祉社会学研究科長・髙山忠雄) 

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