経済学科

地域社会の現場で学んで得た経験を、今後の就職活動に活かしたい。

経済学科4年 松元 颯汰さん(鹿児島修学館高等学校出身)

建学の精神にある「地域社会への貢献」に共感して入学し、地域経済を実践的に学びながら、将来どのような形で鹿児島の発展に貢献できるかを考えてきました。これまでに、鹿児島県庁で地方創生の戦略を学んだり、垂水市や指宿市でのフィールドワークに取り組んだり、さらにインターンシップに参加して地元企業の現場を経験するなど、積極的な姿勢で学んできました。現在は就職活動の真っ只中ですが、それらの経験をもとに自分を活かせる就職先を見つけたいです。

経済学科で学ぶこと

国際経済においても日本経済においても貧富の格差が広がっている現代で、経済を学ぶということは単に「お金の動きを学ぶこと」だけではありません。資本主義経済の仕組みを理解することをベースに、貧困を生み出すというデメリットを学び、その問題解決のためには何が必要なのかまでを考える。経済の歴史と実態を知ると同時に、さまざまな事象の相互関係までを体系的に学んでいきます。

学びのポイント

経済のメカニズムを理解した上で、それらの知識を実践に応用することがより深い学びにつながります。学内の講義では「日本経済」「金融・国際経済」に観点を絞って現代社会の情勢を学びながら、学外の学びの場として地域活性化に取り組むプログラムも用意。地域の人々と関わり合いながらさまざまな知見・経験を積み重ねた後は、集大成として卒業論文にチャレンジします。

卒業生メッセージ

経済学科で幅広い学問を学んだように、今後も学び続けて成長していきたい。

黒木 梨奈さん
経済学科 2020年3月卒業(鹿児島女子高等学校出身)

勤務先:株式会社山形屋

私は経済学やマーケティング論を中心に語学や心理学などを幅広く学びながら漠然と「警察官になろう」と考えていましたが、就職活動を始めた頃に就職キャリアセンターの方からいろんな業界を見ることを勧められ、「3日間社長のカバン持ち体験」やインターンシップに参加して視野が広がりました。現在は、地元・鹿児島の百貨店「山形屋」の子供用品売場の販売リーダーを務め、販売業務や発注業務、シフト管理などを行っています。今後はシューフィッターの資格を取得する予定です。これからも自身の成長のために、そしてお客様に喜んでもらうために、常に学ぶ姿勢を大切にしていきたいです。

めざせる免許・資格
● 中学校教諭一種免許状(社会) ● 高等学校教諭一種免許状(商業)
● 高等学校教諭一種免許状(地理歴史) ● 司書
● 高等学校教諭一種免許状(公民) ● 司書教諭
就職先一覧 (2023年3月卒業生)

小園硝子商会・ 南国殖産・ Misumi・ 鹿児島トヨタ自動車・ JA鹿児島県連・ 鹿児島銀行・ 南日本銀行・ 鹿児島信用金庫・ 鹿児島相互信用金庫・ トータルハウジング・ 国立病院機構・ 財務専門官・ 自衛隊一般幹部候補生・ 阿久根市役所・ 鹿児島県職員(教育事務)・ 神奈川県警・ 南九州市役所・ 龍郷町役場・ 鹿児島くみあいチキンフーズ・ 鹿児島県教員(中学校社会) 他

経験と成長に、熱を。

鹿児島ユナイテッドFCの試合でフードドライブ活動

平出ゼミの2年生が、鹿児島ユナイテッドFCのホーム最終戦で、家庭で使い切れない未使用食品を集め、子ども食堂へ寄附するフードドライブ活動を行いました。当日は、キックオフ前の約3時間にわたりサポーターなどから寄附を募り、集められた約20kgの食品を子ども食堂支援団体を通じ、県内の子ども食堂に届けました。平出講師は「学生が地域課題に対してどのようにアプローチするかを考え、積極的に活動してくれた。課題を分析し、経済学的に解決方法を考え関係機関に提案を行うことなども視野に、継続して活動したい」と話しています。

指宿・山川で鰹節製造と「道の駅」に学ぶ

松本ゼミの2・3年生が指宿市で地域産業の課題を考えるフィールドワークを行いました。山川港の鰹節工場では指宿鰹節のブランド化の取り組みについて、指宿市役所では地域産品の販路開拓のための振興策についてお話を伺いました。その後、市内2カ所の「道の駅」を視察しました。学生たちは「県外の都市圏への地域産品の出荷が大切だということを学べた」「地域産品と消費者とを繋ぐような生産者支援が行政に期待されていると感じた」といった現場での経験をもとに、調査の結果をレポートにまとめました。

クローズアップ授業

日本経済論 Ⅰ

マクロ経済学などを学ぶ上で、日本経済の全体像を理解しておくことは不可欠です。戦後から現在に至るまで日本経済がどのように形成されてきたのかを学ぶと共に、今の日本経済が抱える問題点を考察する力を身につけていきます。

鹿児島経済論

幕末から明治維新にかけて、日本の近代化の中心的役割を果たした鹿児島。
しかしその後、中央依存体質の中で、経済も財政も長い間低迷を余儀なくされていきます。その歴史的経緯や構造的本質を踏まえつつ、これからの鹿児島経済の持続的発展のあり方を考えます。

ゼミ紹介

応用数学の基礎

今村 隼人 准教授

様々な分野に応用できる道具として、数学を主体的に学ぶ。

数学を勉強していると教科書や教員の言葉で「わかったような気持ち」になりがちです。しかし、学びの内容を学生自らが言葉で発表することで「実はわかっていなかったこと」にも気づけると思います。そういったプロセスを経ることで客観的な視点で論理的に考える能力を養ってほしいです。経済学に応用される微分方程式をはじめ、力学系理論、統計学、数学史など、学生の興味に応じて学んでいきます。


伝える・教えるためには、深い理解が必要だと気づきました。

経済学科2年 田中 佑汰さん(川内高等学校出身)

私は高校教諭を目指しているので、自分が理解していることを他者にわかりやすく伝えるというスキルが大切だと思い、今村ゼミでその力を身につけたいと思っています。指定された課題を自分で考え、理解したこと・考えたことを発表を通して伝える。その繰り返しによって、自身の思考力と指導技術が高まるはずです。


人口減少が進む地域経済をいかにして持続的に発展させるか

松本 俊哉 准教授

鹿児島県内の地域活性化を目標に、広い視点で学び、考える。

「地域経済循環」という考え方を基礎にして、地域が抱える様々な問題とその解決策について考察していきます。例えば、世界や日本各地の先進的な取り組みに学び、地域活性化のためにお金を効果的に使う経済のしくみを創り出していく方策について議論します。その過程で行うフィールドワークやプレゼンテーションなどを通じて、地域課題を自分事として考え行動できる力が養われます。

地域産業に関する知識を身につけ、就職活動に活かしたい。

経済学科4年 堂原 歌乃さん(鹿児島情報高等学校出身)

私は地元・鹿児島での就職を考えているので、地域経済や地域産業を学べる松本ゼミに入りました。指宿市で体験したかつお節削りなど、県内各地で行うフィールドワークで地域特性を活かした産業を見学できるのが楽しいです。また、実際に現場の方からお話を伺えることも自身の経験につながっていると感じています。

2023年度ゼミ紹介(2年次基礎演習Ⅰ)
■ 池田 亮一 准教授 ゼロから学ぶ、でもちょっと本気の経済学・財政学(1)
■ 磯山 啓明 講師 現代ファイナンス論の基礎を学ぶ
■ 今村 隼人 准教授 応用数学の基礎(1)
■ 小川 英司 教授 社会科学の基礎的諸概念を理解する
■ 加藤 一弘 教授 近代社会の歴史
■ 康上 賢淑 教授 ファッションブランド
■日野 一成 特任教授 学生生活におけるリスクとその対処方法を学ぶ
■ 平出 宜勝 講師 データからみる日本と世界の経済(1)
■ 槇 満信 教授 経済学の古典に学ぶ
■ 松本 俊哉 准教授 地域経済を知る・見る・調べる・考える(1)
■ 渡辺 克司 教授 食料・農業・農村問題と協同組合、NPOの役割