所員紹介

小林隆一

所属・職位 経済学部地域創生学科教授
担当科目 マーケティング,企業経営

研究計画

小林隆一私は,マーケティング分野,とくに地域特性への対応の基軸としての事業展開とこれに関連する情報システム開発,を主な活動領域とする経営コンサルタントです。常に企業と接点をもち,ビジネスの第一線にいるという自分の特性を生かし,講義,学生教育においては①社会人としてのよきマナーを身につける,②鹿児島県および九州エリアの地域特性の理解と,「マーケティング」に関する実務知識の習得を通じてビジネス実務能力の育成,を目指しております。

コンサルタント活動の主なクライアントは,プラントエンジニアリングの重工業メーカーとその関連企業のシステムハウス,工業機械メーカー,事務機器メーカー,超高層複合ビル開発を手がけるデベロッパー,全国展開を図るチェーンストアなどです。こうした経験を生かし,地域総合研究所のプロジェクト活動における研究は,次の通りです。目標としては,マーケティングの視点から南九州地域を俯瞰して,①「鹿児島県」および「熊本県」,「宮崎県」を含めて南九州圏の未来像シミュレーション,②それに基づく,地域の持続的発展に向けての戦略形成を研究テーマとし,その一応のゴールを2010年3月と設定しております。

上述に関連して私のホームページ(http://kobayashi.clever.mepage.jp/ 別ウインドウで開きます)に,「鹿児島の持続的発展に向けて」と題したコンテンツを掲載しています。アクセスいただき,ご意見,ご批評いただければ幸いです。

メールアドレス

  • r_kobayashi@myad.jp
  • rk-kobayashi@eco.iuk.ac.jp

衣川 恵

所属・職位 鹿児島国際大学経済学部・大学院経済学研究科教授
担当科目 金融概論(学部),金融経済(大学院)など

研究計画

衣川恵全国各地で多くの地域活性化の取り組みがなされてきたが,成功したところは少なく,依然として,地域活性化が重要な国民的課題となっている。

私自身も,この10年ほどの間,地元の中心市街地活性化に取り組んできたが,中心市街地活性化や地域活性化を実現するのは実に困難であるということを実感した。

地域活性化において,政府機関,地方行政機関,商工会議所(または商工会),民間企業,個人商店,地域住民など,様々な主体がかかわりを持っている。そのため,実効ある計画の立案や実現が困難であるという深刻な問題がある。

政府機関や地方行政機関が重要な役割を持っているのは事実であるが,それらが主導して立案した計画が必ずしも地域活性化を成功させるわけではない。適切な民間資本の計画が地域活性化に大きなインパクトを与える場合もある。また,ビジネスを行う地元企業や居住する地域住民が協力して,すばらしいまちづくりに成功しているところもある。

地域活性化の取り組みにおいて,何よりも重要なことは,その地域で居住し,商売をし,勤労する人々が快適に生活でき,活気がみなぎる地域にすることであると考えられる。そのあり方は,地域によって,個性があって当然である。

以上のような認識に立って,鹿児島地域経済の実態分析,事例研究等を通じて,地域活性化のあり方を探り,鹿児島地域活性化のために寄与することを目指したい。

具体的には,次のような課題に取り組む予定である。

  1. 鹿児島地域の産業と商業の実態分析
  2. 鹿児島地域経済の中心部と周辺部の分析
  3. 鹿児島地域経済の活性化策

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  • kinu@eco.iuk.ac.jp

吉田 春生

所属・職位 福祉社会学部現代社会学科・教授
担当科目 観光論,地域社会論,地域開発論,観光ビジネス

研究計画

吉田春生今日,観光は観光客,観光対象,観光媒体(旅行会社,運輸機関など),地域社会という四つの構成要素が相互・複合的に絡み合うことで生まれる社会現象だと考えられている。観光施設を造ることで観光客を呼ぶという単純な発想の時代からこのような観光形態は依然残るものの,農村景観や農業体験,町並みやソフト面でのまちづくり等,地域社会のあり方それ自体が観光客を呼ぶケースも生まれている。小さな町や村の基本計画や地域づくり推進計画において観光が取り上げられるのはそのような状況を反映している。

こうした地域社会と観光のかかわりの研究は,観光学の研究蓄積がまだ不十分なため,現在のところ個別具体的な事例を精査し,考察する段階に留まっている。個別具体的な成功事例ということでいえば,その詳細を語る適任者は事例の実践者を措いて他にはないということになる。しかし,その成功事例が自然環境と社会環境の異なる他の地域でもそのまま通用するかどうかは疑問であろう。ましてや人間,担い手の問題と考えればさらに困難となる。このような状況を突破するためには,さまざまな成功事例(とともに失敗事例)から普遍的な原理をみ取ることが必須である。

私自身はこれまでエコツーリズムやグリーン・ツーリズム,あるいは地域のあり方それ自体が観光対象となるケース(例えば,農作物を作っているだけなのに,その花の色がパッチワークの丘として有名になった北海道の美瑛)などを研究してきた。現在(専任所員就任以前)は2002年のレジオネラ菌感染や04年の偽温泉騒動から大きく変わった温泉観光地のあり方について,普遍的原理が見出せるような文献の精査と現地調査を行なっている。08年度はこの研究に全精力を傾け,所長の掲げる「地域の科学」の具体的達成となる「地域における知のネットワーク」研究の一助となるように成果を出したい。09年度からは,本学の名誉教授である山下欣一先生に教示していただいた,離島における観光という視点からの総合的な研究に着手したいと考えている。例えば,竹富島は民俗学や文化人類学の研究者からその伝統文化の変質が注目されている。山下先生の示唆はそれを社会現象として観光の視点から捉えなおしたらどうかというものである。そこでは構築主義を突き崩すような,地域社会の認識のし方を観光論として提示したいと考えている。

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  • haruy@soc.iuk.ac.jp

富澤 拓志

所属・職位 経済学部地域創生学科准教授
担当科目 地場産業論,教養特講Ⅲ,インターンシップ実習

研究計画

富澤拓志地域差があるものの,わが国の機械金属関連業種は80年代の最盛期以降,衰退と縮小を続けている。こうした危機に瀕して多くの企業は打開策を模索しているのであるが,そうした取り組みの中に,従来とは異なる取引関係,製品構成を打ち立てようとする試みがある。この中で,戦後機械工業に通奏低音のごとく流れてきた,柔軟な生産への志向を極限まで追求しようとする試みが現れてきているのが興味深いと考えている。

90年代までは,柔軟な生産は中小企業存立の重大な条件だと考えられてきた。多品種少量や浮動的な需要への社会的分業による対応は,それが「中小工場の得意技」という積極的評価であれ,二重構造の隷属的立場の象徴という消極的評価であれ,わが国工業の国際競争力の基盤としてしばしば指摘されてきた。ところが,こうした研究が進められていたまさにその時期に,大工場における柔軟性の追求が着々と進展していたのであった。とりわけ90年代以降のIT化によって,製品設計から受発注プロセスまでを根本的に作り直し,大量生産でありながら需要変動に即応可能な大工場を実現したのである。

こうして,わが国の工業製品市場では,柔軟性を巡って大企業と中小企業との競合が進んでいる。中小企業や産業集積がこのせめぎ合いをどのようにしのいでいくのかは,今後の中小製造業の行方を占う一つの指標となると思われる。そして実際,中小製造業側の反攻として,柔軟化を目指す試みがいくつか行われている。一つは産業集積をエンドユーザに直結した受注開発システムとして再構成する試みであり,もう一つは元請けの高度な技術的要求や数量・時間的な柔軟性への要求に対応するために,集積地域内の分業や労働力調達を再編する試みである。これらの取り組みはいくつもの難問に直面しているが,こうした問題の存在自体が「ふつうには見えない技術と社会・経済との関係を露出させてくれるもの」(塩沢良典)だと私は考えている。私の企ては,これらの取り組みを素材として,中小製造業が,もし機械工業の重要な一翼として今後も存在し続けるとすれば,それはどのような機能を担うからなのか,そしてその機能はどのようにして成立しうるのかについて整理したいということである。こうした取り組みは,産業集積や地場産業をどのような意味で地域的現象と呼べるのかを考えるよすがとなるものだと考えている。

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  • tomizawa@eco.iuk.ac.jp

深見 聡

所属・職位 客員研究員 長崎大学環境科学部准教授
担当科目 観光学,人文地理学,NPO論

研究計画

深見聡私は,人文地理・地理教育の立場から,人間環境(人文環境)と自然環境が複合し形成されている地域コミュニティの再生に関する教育研究に取り組んでいます。たとえば,「生涯学習の時代」といわれて久しい今日,地域を再発見し学んだことを還元していくまちづくり活動がさかんになりつつあることをうけて,地域コミュニティの再生に果たす今日型地域性集団としてのNPOの役割について関心を持ってきました。とりわけ,人との結びつきのなかから今あるモノを活かして再生につなげていこうという「地域まるごと博物館」(エコミュージアム)の手法に注目し,2007年4月に拙著『地域コミュニティ再生とエコミュージアム-協働社会のまちづくり論-』を刊行しました。

以上の問題意識にたって,引き続きNPOをはじめとする今日型地域性集団を具体的な対象として,ネットワーク化・重層化へと進化を続ける地域コミュニティの活性化モデル構築に主眼をおき,まちづくり研究を深化させる予定です。

はじめに,地域コミュニティにおいて,人文地理学的背景(歴史・産業・文化・教育などの地域特性)を活かした活動事例の共通性や独創性に迫りたいと考えています。たとえば現在,地域再生法など地域特性にたった地域活性化を図ることを目的とする法整備が進んでいます。そのなかでも,エコミュージアムの手法は,その名称を看板に掲げるか否かを問わず全国各地で脚光を浴びており,そこでの生涯学習活動はスモール・ツーリズムを展開可能にしていく知のネットワークに依拠した基礎的活動と位置づけられます。すなわち,NPO自体が企画の立案から当日のガイド役までこなす「顔の見える」ツーリズムへの需要は高まっており,交流人口の拡大こそが人口減少社会を迎えた地域コミュニティにおいて重要な課題といえます。

これらの可能性を探るために,今回はNPOの担い手を中心に,エコミュージアムのような仕組みづくりのあり方を,発展的参与観察など社会調査の手法により把握していきます。そのことで,地域コミュニティ再生を掲げて活動しているNPOの役割と課題を明らかにしていこうと思います。また,私自身が2001年にNPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会(http://tankennokai.com/)を設立し同様の活動を実際におこなっている立場を活かし,フィールドでのワークショップ等の実践もおこなえたらと考えています。

メールアドレス

  • satoshifu@yahoo.co.jp
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